診療所

真奈美

「隣人、加藤との秘戯」~中編 -2~

「……乳首、舐めてほしい……」 自分の声とは思えないほど、か細く、熱のこもった声だった。 その言葉を聞いた加藤さんの吐息が、耳元でゆっくりと深く沈んだ。 「……三浦さん」 名前を呼ばれた瞬間、背筋に冷たいものが走り、そのあとに熱い波が押し寄...
真奈美

「隣人、加藤との秘戯」~中編 -1~

胸の奥に潜んでいた衝動が、ついに口から零れてしまった。 「……触診、してもらえませんか」 言った途端、自分の頬が燃えるように熱くなるのを感じた。 それでも視線は逸らさなかった。彼の目が、まっすぐ私を射抜いている。 加藤さんは、ゆっくりと息を...
真奈美

「隣人、加藤との秘戯」〜前編〜

夕暮れがとっぷりと落ちて、あたりが静寂に包まれ始めた頃、夕飯を済ませた私はテーブルの上のお皿を片づけながら、小さく息をついた。「……今日、来てくれたんだよね」 短パンの裾から覗く自分の太ももを、無意識に撫でる。ついさっき会った隣人、加藤の穏...
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